新卒で日本語教師になるメリットとは?
新卒で日本語教師になるのに迷っている
そこのあなた!
新卒で日本語教師になりたい…でも、
「社会人経験がないし、大丈夫かな?」
「新卒で日本語教師になる人は
少ないだろうし、不安だな」
と思っていませんか?
その漠然とした悩みはこの記事を読むと
解消できます。
今回は新卒で日本語教師になるメリット
についてお話しします。
メリットは3つです。
- 学生の気持ちに近い
- 吸収力の速さ、柔軟性を持っている
- 若さ
では、具体的な例を交えながらお話しします。
①学生の気持ちに近い
新卒で働き始めると4年制大学卒で
22歳前後ですね。
日本語学校の留学生は何歳くらいだと
思いますか?
高校卒業後すぐの
18歳~23歳くらいです。
つまり、自分とあまり年の差がないのです。
(年が近いとなめられることも
ありますが、私は
「今も来年もそのあともずっと20歳★」
と年を聞かれたときは
冗談交じりに答えていました。)
自分とあまり年の差がない分、学生たちの将来に対する悩みや、
興味関心があることは
何となく把握することができます。
「先生!最近この歌手が好きです!」
「このアニメを知っていますか?」
「将来のことをあまり考えられません」
など、学生から話をしてくれることも
多いです。
また、自分自身がつい最近まで学生だったことで
自分が進路に迷ったときどうしたっけ?
高校卒業したての頃は何を考えていたっけ?
と自分が経験してきたことを思い出しながら、学生に伝えることもできます。
学生と接する上で一番大切なのが
「信頼関係」です。
信頼関係を築く方法もたくさんありますが
自分の経験談をすると案外学生は興味深々に聞いてくれます。
学生の気持ちをわかろうとするときに、
年が離れているとどうしても理解しづらいことはあると思います。
(最近の若者は~に似ているかもしれませんね)
年が近いというだけで学生から見て
壁が一枚少ないのは新卒の特権ですね!
②吸収力の速さ、柔軟性を持っている
新卒で日本語教師になるのと、40代50代で初めて日本語教師になるのとで大きく異なるのは
「吸収力の速さ」「柔軟性」です。
実際にあった話ですが、私が入社したときに60歳手前の定年間近の方が一緒に新米日本語教師として就職しました。
同じように新人研修を受け、指導担当の先生に自分の授業見学に入ってもらい教案指導をしていただきました。
私のほうは、教科書に即した最低限の授業ができるようになっていっていました。半年くらいたった時には研修時のアドバイスを基に、自分なりに工夫しながら学生が楽しめる授業が少しずつできるようになっていたと思います。
また、半年たって担任も持つようになっていました。
一方で、60歳手前に日本語教師になった方は、私の目からもわかるくらい教師としての成長のスピードが遅かったです。
指導担当の先生から何度も教科書の使い方を教わっていたし、授業の進行の仕方や説明の仕方にも課題がたくさんあるようでした。
周りの先生方から指摘されたとしてもなかなか改善していけない様子でした。
私は新卒で今まで社会人経験がなかったからこそ、言われたことを素直に全部受け止め、アドバイスをもらえば即実行できました。
しかし、社会人として何十年も務めてきた人が今までの仕事と全く違う仕事をすることになって、年下の指導担当からアドバイスをもらったとき、それを受け止めているようには見えませんでした。
社会人経験があると、社会人としてはすばらしい財産を持っていることになりますが、日本語教師としてはその経験が必ずしも活きるわけではないのだと、そのとき思いました。日本語教師という職業の特殊さも関係しているかもしれません。
教師として成長していくには、アドバイスを素直に受け止める「吸収力」と、それを自分の授業内で実行していく「柔軟さ」が必要です。
自分の授業はこれでいくんだ!このやり方しかしない!という考えでは、成長できません。上手くアドバイスを授業に入れ込んでいく「柔軟さ」が大切です。
新卒のときは、社会人経験がない分何にも染まっていないので多くの人が「吸収力」と「柔軟さ」を持ち合わせていると思います。
だからこそ、日本語教師としての成長スピードも格段に速いです。
③若さ
最後は…何と言っても若さです。
22歳前後で初めて教壇に立つのと、30歳、40歳、もしくはそれ以上になって初めて授業をするとなるとどんな面で大変になると思いますか?
「体力」です。
授業をするのは、とにかく頭も体もどちらも使います。
私の場合、学生から想定していなかった質問が出たときや、考えていた導入が上手くハマらなかったときは頭の回転数が通常の5.6倍(もっとかもしれません(笑))になります。
焦りつつも、わかりやすい例を考え、上手く場を持たせる。
これを一瞬で同時に考えを巡らせ、判断する。授業はこの連続です。
そして、途中で休憩はあるものの3時間立ちっぱなしで、動きながら授業をします。
ただし、日本の義務教育や大学の講義のときの先生と同じ動きだとは思わないでください。
日本語教師の授業中のカロリー消費は、そんなものではありません。
言葉が通じない分、身振り手振りや表情で学生たちにわかってもらうためにベストを尽くします。
場面を再現するときには役者にもなります。
すべては学生にわかりやすく、適切に、日本語を理解してもらうためです。
「若い」のは武器になります。私が今授業でしているパフォーマンスを何十年も後にするとなるとかなりキツイだろうなと思います。
このような意味で「若さ」を3つ目のメリットに挙げました。
おわりに
以上、新卒で日本語教師になるメリットを3つ挙げました。
- 学生の気持ちに近い
- 吸収力の速さ、柔軟性を持っている
- 若さ
これらを持ち合わせている新卒日本語教師は最強だと思います。
私にできるかな?
とずっと悩み続けるのではなく
ぜひ、一歩踏み出してみてください。
貴重な新卒の期間を、どうせなら興味のある
「日本語教師」として過ごしてみませんか?
あなたの勇気を喜んで歓迎します。
迷っている方の背中を押せていると幸いです。